建築士試験 解説ノート

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平成29年度 一級建築士 計画 No.10を解説、都市計画・都市デザインに関する誤りを見抜くポイント

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平成29年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.10は、都市計画・都市デザインに関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

取り上げられているのは、帝都復興事業の復興小学校、ル・コルビュジエのパリのヴォワザン計画、丹下健三の東京計画1960、パリのグラン・プロジェです。歴史的な都市計画・都市デザインの提案と、その内容を正しく結び付けられるかが問われます。

注意したいのは、丹下健三の「東京計画1960」です。過密化した東京に対し、都市の骨格をどう再構成するかを示した提案ですが、その構造の形が誤りのポイントになります。

東京計画1960は、東京湾の上に都市軸を一直線に伸ばす「線状(軸状)」の都市構造を示した計画です。湾を全面的に埋め立てるものでも、放射状に広げるものでもありません。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(最も不適当なもの)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 後藤新平らが主導した帝都復興事業では、鉄筋コンクリート造で不燃化・耐震化した復興小学校を建て、小公園を隣接整備しました。記述どおりです。
2 ○(正しい) ル・コルビュジエのパリのヴォワザン計画は、歴史的建造物を一部残しつつ古い街区を大規模に取り壊し、超高層に建て替える提案でした。
3 ×(誤り) 東京湾を全面的に埋め立て放射状の都市構造をつくるとする点が誤りです。東京計画1960は湾上に伸びる線状の都市軸を示しました。
4 ○(正しい) ミッテランらが主導したパリのグラン・プロジェでは、ルーブルの大改修やオルセー駅舎の美術館転用など、文化拠点の整備が進みました。

選択肢3は、東京計画1960を湾の全面埋立て・放射状の都市構造とする点が誤りで、実際は湾上に伸びる線状の都市軸です。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

東京計画1960は、丹下健三が示した東京の将来構想です。人口が集中して機能不全に近づく東京に対し、中心から放射状に広げる従来型ではなく、新しい骨格を提案しました。

その骨格が、東京湾の上に一直線に伸びる「都市軸」です。皇居側から海へ向けて軸を延長し、その軸の上に交通網と業務機能を積み重ねます。海上に橋やプラットフォームで都市を載せる構想で、湾を全面的に埋め立てるものではありません。

放射状に求心的な構造ではなく、軸に沿って成長を続けられる線状(リニア)の構造を取った点が、この計画の核心です。選択肢3は、その構造の説明が逆になっています。

ザックリ言えば、東京計画1960は東京湾上に伸びる線状(軸状)の都市です。全面埋立てでも放射状でもありません。

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覚え方

  • 東京計画1960(丹下健三)=東京湾上に伸びる線状(軸状)の都市構造
  • パリのヴォワザン計画(ル・コルビュジエ)=旧街区を取り壊し超高層に建て替え
  • 帝都復興事業(後藤新平ら)=RC造の復興小学校+隣接の小公園
  • グラン・プロジェ(ミッテランら)=ルーブル改修・オルセー転用などの拠点整備

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理解度チェック

Q.

丹下健三の東京計画1960は、どのような都市構造を提案した計画ですか。

東京湾の上に都市軸を一直線に伸ばす、線状(軸状)の都市構造です。湾の全面埋立てや放射状の構造ではありません。

Q.

ル・コルビュジエのパリのヴォワザン計画は、どのような提案でしたか。

歴史的建造物を一部保存しつつ、古い街区を大規模に取り壊し、超高層に建て替える提案です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

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