建築士試験 解説ノート

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平成30年度 一級建築士 計画 No.6を解説、公共施設の床仕上げに関する誤りを見抜くポイント

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平成30年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.6は、公共施設の床の仕上げと滑りへの配慮に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

床の滑りやすさをどう扱うかが一貫したテーマです。滑り抵抗係数(C.S.R)の性質、階段の段鼻、視覚障害者誘導用ブロックと、いずれも転倒や事故を防ぐ視点で問われます。

引っかけの核心は選択肢3です。同一の床で滑り抵抗係数に大きな差をつけ、複合使用するとつまずき防止になる、という流れにしていますが、これは逆です。同じ床面では滑り抵抗を均一にすべきで、場所ごとに滑りやすさが変わると、かえってつまずきや転倒を招きます。

選択肢1の介在物による変化、選択肢2の段鼻材、選択肢4のノンスリップ加工は、いずれも正しい配慮です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 滑り抵抗係数(C.S.R)は、埃や水などの介在物によって変化します。正しい記述です。
2 ○(正しい) 階段の滑りは踏面だけでなく段鼻の滑りも大きく影響するため、滑りにくい段鼻材を採用することが望ましいとされます。正しい記述です。
3 ×(誤り) 同一の床で滑り抵抗係数に大きな差をつけて複合使用するとつまずき防止になるとする点が誤りです。同じ床面では滑り抵抗を均一にすべきで、差があるとかえって転倒の原因になります。
4 ○(正しい) 出入口の金属製の視覚障害者誘導用ブロックは雨滴でスリップしやすいため、ノンスリップ加工のものを採用するなどの配慮が望ましいとされます。正しい記述です。

選択肢3は、同一の床面で滑り抵抗係数に大きな差をつけることがつまずき防止になるとする点が誤りで、正しくは同一の床面では滑り抵抗を均一にすべきです。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

人は歩くとき、床の滑り具合を足裏の感覚で予測し、歩幅や踏み込みの力を無意識に調整しています。床面の滑りやすさが一定であれば、この予測が安定し、安全に歩けます。

ところが同じ床の中で滑り抵抗係数に大きな差があると、予測が外れます。滑りにくい面から急に滑りやすい面へ移った瞬間に足を取られ、つまずきや転倒につながります。境目で歩行のリズムが乱れる点が、特に高齢者には危険です。

つまり選択肢3は、滑りやすさの差をあえて作ることを「つまずき防止」と結び付けている点が逆になっています。安全のための原則はその反対で、同一床面の滑り抵抗をそろえることにあります。

ザックリ言えば、同一の床面は滑り抵抗を均一に、差は転倒のもとです。仕上げを切り替える境界や見切りでも、極端な段差や滑り差を作らない配慮が求められます。

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覚え方

  • 同一床面=滑り抵抗係数は均一に(差をつけるとつまずき・転倒の原因)
  • 滑り抵抗係数(C.S.R)=埃や水などの介在物で変化する
  • 階段=踏面だけでなく段鼻の滑りも重要、滑りにくい段鼻材を採用
  • 金属製の視覚障害者誘導用ブロック=雨滴で滑るのでノンスリップ加工

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理解度チェック

Q.

同一の床面で滑り抵抗係数に大きな差をつけると、どうなる?

歩行時の予測が外れて足を取られ、つまずきや転倒の原因になります。同一床面では滑り抵抗を均一にするのが原則です。

Q.

滑り抵抗係数(C.S.R)は何によって変化する?

埃や水などの介在物によって変化します。同じ仕上げでも、濡れていたり埃が乗っていたりすると滑りやすさが変わります。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成30年度 一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

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