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平成28年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.2は、建築物の保存、再生、活用等に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
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取り上げられたのは、東京駅丸の内駅舎、目黒区総合庁舎、神奈川県立近代美術館鎌倉館、旧門司税関の4件です。それぞれ、どのような手法で保存や再生が行われたかが問われます。
論点は鎌倉館の改修工法です。鎌倉館は坂倉準三が設計し、1951年に鶴岡八幡宮の敷地内に建てられた、わが国で最初の公立近代美術館です。鶴岡八幡宮との敷地の賃貸借契約が満了したことなどから、美術館としては2016年に閉館しました。
その後、耐震補強などを経て、2019年に「鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム」として再開しています。免震レトロフィット工法を採用したという説明は、実際の改修内容と一致しません。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当なもの)
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| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 東京駅丸の内駅舎は、特例容積率適用地区制度で未利用容積を周辺へ移転したうえで保存・復原されました。記述どおりです。 |
| 2 | ○(正しい) | 目黒区総合庁舎は、民間企業の本社屋を耐震補強・設備改修のうえ庁舎へ再生・転用したものです。記述どおりです。 |
| 3 | ×(誤り) | 鎌倉館の改修を「免震レトロフィット工法を採用」とする点が誤りです。実際は耐震補強などを経て2019年に鶴岡ミュージアムとして再開しました。 |
| 4 | ○(正しい) | 旧門司税関は、門司港レトロ事業の一環として、明治期の税関庁舎を休憩所等に再生・活用したものです。記述どおりです。 |
選択肢3は、鎌倉館の改修を免震レトロフィット工法とする点が誤りで、実際に行われたのは耐震補強です。
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免震レトロフィットは、既存建物の基礎などに免震装置を組み込み、地震の揺れを建物本体に伝えにくくする改修手法です。竣工時の姿を保ったまま耐震性を高められるため、歴史的建造物では国立西洋美術館本館などで採用例があります。
ただし、鎌倉館で行われたのは免震レトロフィットではありません。坂倉準三が設計したこの建物は、敷地の賃貸借契約の満了などから2016年に美術館としては閉館し、耐震補強などの改修を経て、2019年に「鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム」として保存・再開しました。
ザックリ言えば、鎌倉館の改修は耐震補強で、免震レトロフィットの採用は事実と異なるという点が誤りです。手法の名前を別の事例とすり替える形の出題です。
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坂倉準三が設計した旧神奈川県立近代美術館鎌倉館は、改修後の2019年に何という施設として再開しましたか。
鎌倉文華館 鶴岡ミュージアムです。耐震補強などを経て保存・再開されました。
基礎などに免震装置を組み込み、揺れを建物に伝えにくくする改修手法を何といいますか。
免震レトロフィットです。国立西洋美術館本館などで採用例があります。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月