建築士試験 解説ノート

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平成29年度 一級建築士 計画 No.1を解説、技術者倫理の用語に関する誤りを見抜くポイント

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平成29年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.1は、技術者の倫理等の用語に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

並んでいるのは、公益確保の責務、リスクマネジメント、モラルハザード、不遵守行為の4語です。それぞれの定義を、近い言葉とすり替えていないかを見ます。

狙われやすいのはリスクマネジメントです。リスクマネジメントは、危機が起こる前に危険を洗い出して備える事前の管理です。一方、危機が現実になった後で被害を抑える対応は、クライシスマネジメント(危機管理)と呼びます。

この2語を入れ替えた選択肢が混ざります。「事後に速やかに実施する」と書いてあれば、それはクライシスマネジメントの説明です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢2(最も不適当なもの)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 公益確保の責務は、技術者倫理の柱で、公衆の安全・健康・福利を最優先に考慮することです。
2 ×(誤り) 「危機事態が生じた後に速やかに実施する」とする点が誤りです。事後の被害最小化はクライシスマネジメントで、リスクマネジメントは事前の管理です。
3 ○(正しい) モラルハザードは保険の領域から派生した概念で、倫理観の欠如と訳されます。記述どおりです。
4 ○(正しい) 不遵守行為は、個人・組織を問わず意図的に法令や条例等に従わない行為で、記述どおりです。

選択肢2は、リスクマネジメントを「危機が生じた後の対応」とする点が誤りで、それはクライシスマネジメントの説明です。

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選択肢2のポイント(ここが誤り)

リスクマネジメントは、まだ起きていない危険を見つけ、起きる確率と影響を見積もり、回避や軽減の手を打つ事前の管理です。災害や事故が起こる前の備えを指します。

これに対して、危機が現実になった後の局面で、被害の最小化、拡大防止、二次被害の防止を図る対応は、クライシスマネジメント(危機管理)です。選択肢2の「被害の最小化、被害の拡大防止、二次被害の防止」という目的は、まさにクライシスマネジメント側の内容です。

ザックリ言えば、事前の備えがリスクマネジメント、事後の対応がクライシスマネジメントです。「後に速やかに実施する」と書かれた時点で、リスクマネジメントの説明としては誤りと判断できます。

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覚え方

  • リスクマネジメント=危機の前。危険の洗い出しと事前の備え
  • クライシスマネジメント=危機の後。被害最小化・拡大防止・二次被害防止
  • 公益確保の責務=公衆の安全・健康・福利を最優先
  • モラルハザード=倫理観の欠如、不遵守行為=意図的に法令に従わない行為

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理解度チェック

Q.

危機が現実になった後に、被害の拡大防止や二次被害の防止を図る対応を何と呼びますか。

クライシスマネジメント(危機管理)です。事前の備えであるリスクマネジメントと区別します。

Q.

公益確保の責務で、技術者が最優先に考慮するものは何ですか。

公衆の安全、健康及び福利です。技術者倫理の基本に置かれます。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

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