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平成30年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.2は、日本の伝統的な木造建築物の屋根に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
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軒まわりの部材の名前と働きを、形のイメージとセットで覚えているかが問われます。出てくるのは組物・舟肘木・垂木・桔木の4つです。
引っかけの核心は選択肢1の舟肘木です。舟肘木は柱の上で壁に沿わせる最も簡素な組物で、肘木を前に持ち出しません。肘木を二段三段と前へ持ち出していくのは、出組・二手先・三手先と呼ばれる別の組物です。
選択肢3の垂木の配置、選択肢4の桔木の働きは、禅宗様と和様の違い、梃子の原理という基本どおりの記述です。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。
正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)
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| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 舟肘木は壁に沿わせる最も簡素な組物で、肘木を前に持ち出しません。肘木が二段に持ち出される組物は出組・二手先などです。 |
| 2 | ○(正しい) | 瓦葺きは仏教の伝来とともに伝わり、江戸時代に桟瓦葺きが考案されました。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 垂木は唐様(禅宗様)で放射状(扇垂木)、和様で平行(平行垂木)に配置されます。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 桔木は梃子の原理で長く突き出た軒先を支え、軒裏から小屋組内に取り付けます。正しい記述です。 |
選択肢1は、舟肘木を「肘木が二段に持ち出される組物」とする点が誤りで、舟肘木は持ち出しのない簡素な組物です。
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組物(斗栱)は、斗(ます)と肘木を組み合わせ、軒の荷重を柱へ伝える仕組みです。前へ持ち出す段数で格が上がり、規模の大きい建物ほど複雑になります。
舟肘木は、その出発点です。柱の上に肘木を一材だけ置き、壁に沿わせて桁を受けます。横から見た形が舟に似ているのが名前の由来で、前への持ち出しはありません。
肘木を前へ一段持ち出すと出組、二段で二手先、三段で三手先になります。選択肢1の「二段に出ている」という形は、まさにこの出組系の特徴です。
ザックリ言えば、舟肘木=持ち出しゼロの最も簡素な組物です。持ち出しの段数で名前が変わると押さえれば、舟肘木に「二段」が付く違和感に気づけます。
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最も簡素で、肘木を前に持ち出さない組物を何という?
舟肘木です。柱上に肘木を一材だけ置いて桁を受けるもので、出組や二手先のような持ち出しはありません。
垂木が放射状に配置されるのは、唐様(禅宗様)と和様のどちら?
唐様(禅宗様)です。放射状に広がる扇垂木が特徴で、和様は平行に並ぶ平行垂木です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月