建築士試験 解説ノート

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平成30年度 一級建築士 環境・設備 No.10を解説、吸音・遮音に関する誤りを見抜くポイント

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平成30年度 一級建築士試験 学科II(環境・設備)No.10は、吸音率の定義・板振動型吸音とグラスウール・吸音材と室間音圧レベル差・ダクト内の音など、吸音・遮音に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

吸音と遮音の基本を問う問題です。吸音率の定義、吸音材料の効く周波数域、室内の吸音と遮音性能の関係を、それぞれ正しく押さえられているかが問われます。

引っかけの核心は吸音率の定義です。吸音率は、壁へ入射した音のうち反射されなかった音の割合を指します。反射されなかった音には、壁体内で吸収される分だけでなく、壁を透過して反対側へ抜ける分も含まれます。

選択肢1は、この吸音率を「壁内部に吸収される音の割合」と、透過分を含めずに説明しています。ここが誤りです。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(最も不適当なもの)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(不適当) 吸音率は、入射音に対する反射されなかった音(吸収分+透過分)の割合です。壁内部に吸収される分だけとする点が不適当です。
2 ○(適当) 背後空気層をもつ板振動型吸音機構は低音域に効き、空気層にグラスウールを挿入しても高周波数域の吸音効果はあまり期待できません。適当な記述です。
3 ○(適当) 反射性の高い面で構成された室に吸音材料を設置すると、室間音圧レベル差は大きくなります。適当な記述です。
4 ○(適当) ダクト内の音は減衰が小さいため、一般にダクト内へ吸音材を貼るなどの対策を行います。適当な記述です。

選択肢1は、吸音率を壁内部に吸収される分だけとする点が不適当で、正しくは入射音のうち反射されなかった音、つまり吸収分と透過分を合わせた割合です。

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選択肢1のポイント(ここが誤り)

吸音率は、壁に入射した音のエネルギーのうち、反射されなかった音のエネルギーの割合で表します。式で書くと、(入射エネルギー − 反射エネルギー)÷入射エネルギーです。

反射されなかった音には、壁体の中で熱に変わって吸収される分だけでなく、壁を透過して反対側へ抜けていく分も含まれます。選択肢1は、このうち壁内部に吸収される分だけを吸音率としており、透過分が抜けています。

ザックリ言えば、吸音率は入射音のうち反射されなかった音(吸収+透過)の割合です。壁の向こうへ抜ける透過分も忘れないことが大切です。

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覚え方

  • 吸音率=入射音のうち反射されなかった割合(吸収+透過)
  • 板振動型吸音=低音域に効く(高音はグラスウールでも効果薄)
  • 室の吸音を増やす=室間音圧レベル差(遮音性能)が大きくなる
  • ダクト内消音=内貼りの吸音材で減衰させる

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理解度チェック

Q.

吸音率の分子は、壁に「吸収された音」だけ?

いいえ。反射されなかった音、つまり壁体に吸収された分と透過した分の合計です。

Q.

板振動型吸音機構は、どの周波数域に効く?

低音域です。空気層にグラスウールを入れても高周波域の効果は大きくありません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成30年度 一級建築士試験 学科の試験 学科II(環境・設備)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「環境・設備」を過去問から整理しています。運営者情報

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