建築士試験 解説ノート

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平成28年度 一級建築士 法規 No.29を解説、設計受託契約の書面交付の対象を見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.29は、契約(建築士法・宅地建物取引業法・建設業法)に関する問題です。4つの記述のうち、関係法令上、誤っているものを選びます。

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この問題のポイント

契約の問題は、書面の交付や説明の義務がどの契約にかかるかが問われます。とくに建築士法の書面交付の対象となる業務が要点です。

核心は書面交付の対象です。建築士法で書面の交付が義務づけられるのは、設計受託契約・工事監理受託契約です。設計・工事監理以外の業務の受託は、この交付義務の対象になりません。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが誤っている記述)

建築関係法令集 法令編(総合資格)

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契約関係は、建築士法(書面交付・重要事項説明)・宅建業法(広告開始時期)・建設業法(契約書面)を横断で押さえます。書面交付の対象業務に線を引くと外しません。

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 建築士法の書面交付の義務がかかるのは設計受託契約・工事監理受託契約です。設計及び工事監理「以外」の業務の受託は対象外で、書面を交付しなければならないとした点が誤りです(士法24条の8)。
2 ○(正しい) 建築士事務所の開設者は、設計受託契約・工事監理受託契約を建築主と締結しようとするときは、あらかじめ管理建築士等をして、重要事項を記載した書面を交付して説明させます(士法24条の7)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 宅地建物取引業者は、工事完了前の新築住宅を販売する際、その広告・契約・媒介について、建築確認等の所定の処分があった後でなければ行えません(宅建業法33条)。正しい記述です。
4 ○(正しい) 建設工事の請負契約の当事者は、契約の締結に際して、工事内容・請負代金の額・着手と完成の時期・紛争の解決方法等を書面に記載し、署名または記名押印して相互に交付します(建設業法19条)。正しい記述です。

選択肢1は、設計及び工事監理以外の業務の受託に書面交付の義務があるとした点が誤りで、義務がかかるのは設計・工事監理の受託契約です。

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選択肢1のポイント(ここが誤り)

建築士法では、建築士事務所の開設者が設計受託契約または工事監理受託契約を締結したときは、遅滞なく、所定の事項を記載した書面を委託者に交付します(士法24条の8)。書面交付の義務がかかるのは、あくまで設計・工事監理の受託契約です。

設計及び工事監理以外の業務(たとえば調査・鑑定や手続の代理など)の受託については、この書面交付の義務は定められていません。

選択肢1は、他の建築士事務所の開設者から設計・工事監理以外の業務を受託する場合にも書面を交付しなければならないとしていますが、書面交付の対象は設計・工事監理の受託契約です。対象を広げている点が誤りです。

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覚え方

  • 建築士法の書面交付義務=設計受託契約・工事監理受託契約が対象(士法24条の8)。設計・工事監理以外の業務は対象外
  • 重要事項説明=設計・工事監理受託契約の締結前に、管理建築士等が書面を交付して説明(士法24条の7)
  • 宅建業法=工事完了前の新築住宅の広告・契約・媒介は、確認等の処分後でなければ行えない(宅建業法33条)
  • 建設業法=請負契約の当事者は契約事項を書面に記載し相互に交付(建設業法19条)

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理解度チェック

Q.

建築士法の書面交付の義務は、設計・工事監理以外の業務の受託にもかかる?

かかりません。書面交付の義務は、設計受託契約・工事監理受託契約が対象です(士法24条の8)。

Q.

工事完了前の新築住宅の広告は、いつから行える?

建築確認等の所定の処分があった後です。それ以前は広告・契約・媒介を行えません(宅建業法33条)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築士法第24条の7(重要事項の説明等)・第24条の8(書面の交付)、宅地建物取引業法第33条(広告の開始時期の制限)、建設業法第19条(建設工事の請負契約の内容)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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