建築士試験 解説ノート

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平成29年度 一級建築士 法規 No.10を解説、調理室の換気設備の要否を見抜くポイント

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平成29年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.10は、建築設備等に関する問題です。4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。

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この問題のポイント

火気使用室の換気設備・既存不適格の増築・排煙設備・エレベーターが並びます。とくに、調理室の換気設備には除外規定があり、その条件が問われます。

引っかけの核心は調理室の換気設備です。住戸の調理室は、発熱量が一定以下で、床面積の1/10以上の有効開口があれば、換気設備を設けなくてもよいとされています。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢1(これが誤っている記述)

建築関係法令集 法令編(総合資格)

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設備の問題は令20条の3(火気使用室)・令126条の2(排煙)など除外規定の条件を引けるかで決まります。線引きした法令集が一冊あると確実です。

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 住戸の調理室は、発熱量12kW以下で床面積の1/10以上の有効開口があれば換気設備が不要です。設問は条件を満たすため、換気設備は要りません(令20条の3)。
2 ○(正しい) 高さ31m超で非常用EVを設けていないことにより既存不適格となっている建築物に、基準時の延べ面積の1/2を超える増築をする場合は、非常用エレベーターを設けます(法86条の7等)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 床面積120㎡の事務室で、排煙上有効な開口部の面積2㎡は床面積の1/50(2.4㎡)に満たないため、原則として排煙設備を設けます(令126条の2)。正しい記述です。
4 ○(正しい) エレベーターの昇降路の出入口の戸には、かごがその位置に停止していない場合に、人や物の昇降路内への落下を防止する施錠装置を設けます(令129条の7)。正しい記述です。

選択肢1は、条件を満たす調理室に換気設備を設けなければならないとする点が誤りで、この場合は換気設備が不要です。

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選択肢1のポイント(ここが誤り)

火を使用する室には換気設備が必要ですが、住戸の調理室には除外規定があります(令20条の3第1項二号)。床面積100㎡以下の住戸の調理室で、発熱量の合計が12kW以下、かつ調理室の床面積の1/10以上(0.8㎡以上)の有効開口があれば、換気設備は不要です。

設問は住戸80㎡・調理室12㎡・発熱量9kWで、有効開口1.2㎡は調理室床面積(12㎡)の1/10にちょうど一致します。条件をすべて満たすので、換気設備は要りません。

選択肢1は「換気設備を設けなければならない」としていて誤りです。

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覚え方

  • 住戸(100㎡以下)の調理室=発熱量12kW以下+床面積の1/10以上(0.8㎡以上)の有効開口で換気設備不要(令20条の3第1項二号)
  • 既存不適格の増築=基準時の延べ面積の1/2を超えると現行規定が遡及(非常用EV等・法86条の7)
  • 排煙上有効な開口部=床面積の1/50以上。満たさなければ排煙設備が必要(令126条の2)
  • エレベーター昇降路の戸=落下防止の施錠装置(令129条の7)

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理解度チェック

Q.

床面積80㎡の住戸の調理室(12㎡・発熱量9kW)に、床面積の1/10の有効開口があれば換気設備は不要?

。発熱量12kW以下で、床面積の1/10以上の有効開口があれば、住戸の調理室は換気設備が不要です(令20条の3第1項二号)。

Q.

既存不適格の建築物に、基準時の延べ面積の1/2を超える増築をするとどうなる?

現行の規定が遡及して適用されます(非常用エレベーターの設置等・法86条の7)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第28条第3項(火を使用する室の換気設備)・第86条の7(既存不適格建築物の増築等)
  • 建築基準法施行令第20条の3(火を使用する室に換気設備を要しない場合)・第126条の2(排煙設備)・第129条の7(エレベーターの昇降路の戸)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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