建築士試験 解説ノート

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平成28年度 一級建築士 環境・設備 No.11を解説、冷凍機に関する誤りを見抜くポイント

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平成28年度 一級建築士試験 学科II(環境・設備)No.11は、冷凍機に関する問題です。4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

4つの記述はいずれも「吸収冷凍機は同一容量の遠心冷凍機に比べて〜」という形で、両者の違いを問うています。吸収式と遠心(圧縮)式の特徴を整理できているかが問われます。

引っかけの核心は冷却水量です。吸収冷凍機は発生器を加熱するぶんの排熱が加わり、冷却塔で捨てる熱量が多くなります。だから冷却水量はむしろ多くなります。選択肢2は冷却水量が少ないとしており、ここが誤りです。

残る振動・騒音、機内圧力、消費電力の記述は、いずれも吸収冷凍機の特徴として正しい内容です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢2(最も不適当なもの)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 吸収冷凍機は、大きな回転部がないため、振動および騒音が小さくなります。適当な記述です。
2 ×(不適当) 吸収冷凍機は冷却水量が少ないとしていますが、発生器を加熱するぶんの排熱が冷却塔に加わるため、冷却水量はむしろ多くなります。ここが不適当です。
3 ○(適当) 吸収冷凍機は、冷媒の循環系が真空に近い状態で運転されるため、機内の圧力が低くなります。適当な記述です。
4 ○(適当) 吸収冷凍機は熱で駆動するため、圧縮機を回す遠心冷凍機より消費電力が少なくなります。適当な記述です。

選択肢2は、吸収冷凍機の冷却水量が少ないとする点が不適当で、排熱が大きいぶん冷却水量はむしろ多くなります。

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選択肢2のポイント(ここが誤り)

遠心冷凍機は、圧縮機で冷媒を圧縮します。冷却塔で捨てる熱量は、室内から奪った熱に圧縮の仕事を足した量になります。

これに対して吸収冷凍機は、発生器を加熱して冷媒を再生します。この入熱は最後に冷却水へ捨てられるので、同じ冷凍能力でも放熱量が大きくなります。冷却塔で処理する熱が多い分、冷却水量も冷却塔の容量も大きくなります。

選択肢2は、これを「冷却水量が少ない」と逆向きに書いています。消費電力が少ないことと混同しやすいので注意が必要です。電気は少ないが、捨てる熱と冷却水は多い、と分けて覚えます。

ザックリ言えば、吸収冷凍機は遠心冷凍機より冷却水量が多い(排熱が大きい)と押さえます。「熱で動かすぶん、熱を多く捨てる」と結びつけると忘れにくくなります。

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覚え方

  • 吸収冷凍機は遠心冷凍機より冷却水量が多い(排熱が大きい)
  • 吸収式は消費電力が少なく振動・騒音も小さい
  • 吸収式は機内が低圧(真空運転)

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理解度チェック

Q.

同一容量で比べたとき、冷却水量が多いのは吸収冷凍機と遠心冷凍機のどちら?

吸収冷凍機です。発生器の加熱分が排熱に加わるため、冷却塔で捨てる熱量が多く、冷却水量も多くなります。

Q.

吸収冷凍機が遠心冷凍機より消費電力が少ないのはなぜ?

圧縮機で冷媒を圧縮するのではなく、熱(蒸気やガス)で冷媒を再生して駆動するためです。大きな電動機を使いません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成28年度 一級建築士試験 学科の試験 学科II(環境・設備)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「環境・設備」を過去問から整理しています。運営者情報

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